先月、母の誕生日でした。
生きていれば、68歳。
母が亡くなって4年目。
母が亡くなった日の、父の年齢を超えました。
最近は、個人情報に配慮してなのかめっきり少なくなりましたが、
15年以上前、どこで調べるのか誕生日の人宛に実家へエステ店のクーポンやなんやらのDMが届いていました。
”誕生日特典”、”この案内が届いたあなただけに”という文句に釣られ、誕生日エステのお得チケットを使って施術してもらった時の話。
帰って母にエステの話をすると、
「私、エステって行ったことない。どんなのか一度行ってみたい。一人では行けないから、次一緒に連れてって」と言われました。
しかし、私は
「クーポン使ってその日だけのつもりって言っても、通いの施術をしつこく勧誘されるよ。お母さん、しつこく勧められたら断れないでしょ」と言ってしまいました。
実際、エステはそのクーポンの施術のみと決めていたので私じたい”次”は無かったのですが、私が家を出た後も、結婚して子どもが生まれてからも、行きたいと言っていたエステへ母が行くことはありませんでした。
昔から、ひどい肩こりと腰痛持ちで、一年中痛みを和らげる貼り薬を貼っていましたが、整体すら行ったことが無かったと思います。
働き者で、贅沢をしない、体調も自分より他人の心配をする母をエステに連れて行ってあげたいと思いつつ、仕事に育児にとなかなか時間が取れませんでした。
妹にお金を渡して、母をエステへ連れて行ってもらおうとも考えました。
それでも、
今連れて行かなくても、いつかのんびり一緒に行ける日が来るだろうと思っていたのです。
ある日突然、布団の中で亡くなってしまう日が、しかもこんなに早くに逝ってしまうなんて想像もしなかったのです。
死後の世界があって、
死後の世界へ届くなら、
死後の世界で過ごす母へ”誕生日エステチケット”を贈ります。
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